営農情報

水稲の記事

H23年 水稲苗の管理について

原発事故に伴う土壌汚染に対応するため、移植時期の遅延をお願いしているところですが、下記に留意して管理を進め、育苗期間をなるべく延長してくださるようお願いします。この対策により、1週間程度の作期遅延が見込めます。

1.緑化期(出芽揃い~1葉期、3日程度)の管理

  1. 温度管理
     出芽直後の苗は強い光に当てないよう寒冷紗等で被覆をおこないます。温度管理は生育を緩やかに進めるため、例年より2℃程度低めの昼間23℃、夜間10~13℃を目安にしてください。
     ただし、5℃以下の低温にならないよう4月中・下旬の低温には十分に注意しましょう。
  2. 水管理
     原則として、かん水はおこないません。床土が白く乾燥した場合にはその部分のみ少量かん水しましょう。過湿にならないように注意しましょう。

2.硬化期(1葉期~移植期)の管理

  1. 温度管理
     ハウス裾の開閉をこまめにおこない、緑化期と同様に平年より2℃程度低く、昼間18℃、夜間10~12℃を目安に管理してください。
  2. 水管理
     かん水は朝方にたっぷりおこない、夕方は極力おこなわないようにしましょう。

3.追肥

通常、稚苗では追肥をおこないませんが、は種後25日頃を目安に追肥をおこないましょう。これにより、苗の老化がある程度防止できます。追肥は硫安を用い、1箱当たり5gを目安に水に溶かし、朝のかん水前に均一に散布します。その後、葉に付着した肥料分を洗い落とすため灌水します。

参考:は種量と育苗期間および苗

苗の種類 は種量
(g/箱)
育苗日数
(日)
草丈
(cm)
葉齢(葉) 10a当たり必要箱数
稚苗 200 20~25 10~13 2.2~2.5 18~20
150 25~30 12~14 2.5~3.0 20~30
中苗 100 30~35 13~15 3.0~3.9 30~35
成苗 40~70 30~45 15~18 4.0以上 45~60

春作業の本格的なスタートです。万全な準備を進めましょう

1.塩水選

胚芽は充実して重いものが望ましく、そのために塩水選により、稔実のよい種子と悪い種子を選別します。

塩水選用液の作り方(水10リットルに対し)

籾の種類 比重 食塩の場合 硫安の場合
うるち 1.13 1.9kg 2.5kg
もち 1.10 1.4kg 1.9kg

2.種子消毒

種籾には病原菌が付いている恐れがあります。必ず消毒しましょう。

(1)消毒の手順
 塩水選→水洗い→水切り→粉衣または、浸漬処理→浸水

(2)消毒方法

農薬 テクリードCフロアブル
使用量 200倍の希釈液20リットルに対し乾籾10kg
使用方法 24時間浸漬後、陰干し水洗いせずに浸種。
使用上の注意 処理水温が10度以下で効力低下。

※JAから購入の消毒済種子は『ヘルシードT フロアブル』により消毒済みです。

3.侵種(種浸し)

(1) 発芽を早めて芽ぞろいを良くするために12~15℃の水温(午前9 時の水温)の水に浸ける。浸水日数は、『水温×日数=120』を目安とします。

(2) 水量は乾籾重量の倍とし、初日から3日は水の交換はせず、その後は、酸素供給のため毎日または1日おきに交換します。

4.催芽

催芽器等を使用する場合は28℃の温水で芽の長さが1mmのハト胸状態にします。芽の長さが1mmを超える場合は、水道水に浸し芽の伸張をとめます。
※籾枯細菌病を防ぐため、水温は30℃以上では行わない。

5.育苗用培土の消毒

ダコニール1000 での消毒を行います。立枯病、ムレ苗の症状がみられる時はタチガレエース液剤を散布します。

農薬名 薬効 使用量/方法
ダコニール
1000
リゾープス属菌による苗立枯病予防 播種時に1,000倍液
を1箱あたり500cc
灌注。使用回数2回
まで
タチガレ
エース液剤
フザリウム属菌、ピシリウム属菌による
苗立枯病、ムレ苗予防
1,000倍液を1箱
あたり500cc散布。
使用回数1回まで

平成22年度 水稲生育概況

『播種~育苗期』

播種期の4月は平年より気温が低く経過し、無加温出芽では出芽揃いまで時間がかかったほか、出芽のバラツキがみられました。

生育は全般に遅れ、出芽不良による再播種、『ムレ苗』の発生が平年よりやや多くみられました。苗は草丈、乾物重が小さい傾向でした。

『本田生育初期(移植~最高分茎期)』

移植期は苗の生育・ほ場準備の遅れにより全般に3~4日程度遅れました。

5月は寒暖の差が大きく、移植日により初期生育が異り、特に5/10前後に移植した苗の植え傷みが大きく遅れがやや目立ち、平年と比較すると草丈は短く、茎数はやや少なく、展葉も遅れた状況でした。

『本田生育中期(幼穗形成始期~出穂始め)』

梅雨入りは平年より4日遅い6月14日で、6月以降は高温・多照で経過したものの茎数の発生が少なかった。

7月18日頃に梅雨が明け、太平洋高気圧におおわれ好天に恵まれ生育は順調に推移し5月から一転、平年より5日程度進みました。

一部、表層剥離・藻類が多発したほ場が散見されました。

『本田生育後期(出穂期~登熟期)』

コシヒカリの平坦地が8月6日出穂で、平年比で5日程度早い出穂となりました。

稈長が長いため、根張りの悪い圃場は早くから倒伏がみられました。

登熟期の高温により成熟期は平年より10~14日早まりました。

穂長が長く着粒数も多い状態でしたが、茎数が少なかったため一坪当りの穂数は少なく、特に平坦部においては昨年より減収となりました。

『収穫期』

9月中下旬の断続的降雨により成熟期に対する適期収穫は遅れました。収穫盛期は10/6で平年より6日早まりました。

収量に影響する病害虫の発生は少なかった状態でしたが、カメムシについて山間部を中心に発生し、特にチヨニシキに被害が有り品質低下の原因となりました。

『平成22年産米の作況状況及び品質』

10月15日現在の作況指数は中通り「103」の「やや良」(539kg/10a)で、昨年より10kg多く、福島県全体でも「103」の「やや良」の作況でした。 品質は高温登熟の影響から胴割粒、白未熟粒が多く発生しました。

JAの集荷については、11月26日現在『156,267俵』で、品質面では1等比率『89.5%』と高温の影響で平年より6.5ポイントほど低い上位等級比率でした。

食味値のスコアについては、77~93ポイント(静岡精機食味計)と品質は平年を下回るものの、食味値については平年並みとなっております。


平成22年産米検査状況

平成22年産米検査状況

8月まで好天に恵まれ高温・少雨で推移いたしましたが、一転し9月中旬からは雨の日が続き、10月に入ってからも晴天の日が続かず、8月の生育が平年より10日ほど進んだ状況でしたので、適期に刈取りができないことによる刈り遅れと、夏場の高温による障害により、昨年と比較するとお米の品質については良くない状況にあります。

10月下旬までの等級比率

平成22年産米

等級 コシヒカリ ひとめぼれ チヨニシキ
1等 92.0% 88.2% 64.0%
2等 7.8% 10.1% 33.5%
3等 0.2% 1.7% 2.5%

(参考)平成21年産米

等級 コシヒカリ ひとめぼれ チヨニシキ
1等 97.6% 92.0% 85.8%
2等 2.4% 8.0% 14.2%

「ひとめぼれ」「チヨニシキ」は『胴割粒』が一番の格落ち原因となっており、次いで『心白粒』となっています。品種特性もありますが、開花期・登熟期の高温障害と出穂後の水管理が適切に行われなかったことの影響が大きかった様です。

また、「チヨニシキ」については、『カメムシ』の吸害による『着色粒』も目立ちましたので、出穂前までに畦畔除草の徹底がなされなかったのが原因と考えられます。

「コシヒカリ」の一番の格落ち原因は『心白粒』で、高温よる障害が大きかった様です。次に多かったのは『充実度』で、落水が早く十分に登熟が出来なかったこと、肥切れによる養分不足が原因と考えられます。

今年産米は、全体的にお米に透明感が無く“新鮮さ”に欠ける傾向にあります。これは高温によりイネが種子であるお米を保護するためにヌカ層が厚くなったことや、天候不順等により適期に刈取りが出来なかったことが原因と考えられます。倒伏が無く、出穂後の積算気温から予想される適期に刈取りできたコシヒカリ(平坦部の9月25日頃)については透明感が有りましたので、刈取り時期については、葉色の落ち具合ではなく、『黄化籾率』(緑色粒から黄化し始めた穂)が85%以上となったら刈り取ることに心掛け、また十分に登熟出来るよう収穫まで適正な水管理や肥培管理が大切なことが再認識させられた年となりました。

平成22年産直売米(買取米)について

生産者手取り向上を目的に、JA直接販売方式による直売米販売を積極的に営業して参りましたところ取引先からの購入希望数量が増え、現在集荷した直売米数量では取引先への要望にお応えできない状況にありますので、直売米出荷希望農業者様には買入訂正(全農売渡しからJA直売米への変更)を実施する場合もあり、出荷された農業者様の貯金通帳が訂正されますので、ご理解とご協力下さいますようお願い申し上げます。

また、更なる直売米の出荷につきましてご協力頂くとともに、出荷契約数量にとらわれることなく、JAへの出荷につきましてよろしくお願いいたします。

10月現在直売米販売計画

単位:袋/30kg

品種 販売予定
数量
10月末現在
集荷数量
集荷率 販売先等
コシヒカリ 106,000 86,055 81.2% 直売所・学校給食・
地元企業・米卸(関東・県内)
ひとめぼれ 14,000 8,613 61.5% 直売所・米卸(関東)
チヨニシキ 13,000 12,768 98.2% 地元酒造会社・米卸(関東)
農林21号 200 155 77.5% 直売所・米卸(関東)
こがねもち 100 81 81.0% 直売所・地元企業
特別栽培コシヒカリ 10,800 10,867 100.6% 直売所・米卸(関東・関西)
特別栽培農林21号 300 272 90.7% 直売所・米卸(関東)
特別栽培こがねもち 700 374 53.4% スーパーいなげや
合計 145,100 119,185 82.1%  

※座談会で説明致しました直売米販売計画につきましては、全品種あわせまして70,000袋

直売米買取価格

単位:袋/30kg

品種 1等 2等 3等
コシヒカリ 5,250 4,850 4,350
ひとめぼれ 4,750 4,350 3,850

水稲~平成22年産米全量集荷運動展開中~

直販米集荷

JAでは7万袋を目標に直売米集荷をし、JA独自の販売ルートにより販売経費圧縮を行い生産者へのメリット還元としてJA米より高価格で買取り致します。

また、直売米で出荷されたお米も今年度よりスタートした「戸別所得補償モデル事業」の対象となりますので、是非、保有米等の数量調整を図り1袋でも多くのご出荷を頂きますようお願い致します。
 詳しくは、各営農センターへお問い合せ下さい。

【参考価格】
 コシヒカリ  1等 5,250円(30kg/袋・税込み)
 ひとめぼれ 1等 4,750円(30kg/袋・税込み)

庭先集荷の無料化

昨年度より庭先集荷の無料化を実施しております。又、自己搬入された方については奨励金(50円/袋・30㎏)を支出いたします。

くず米も集荷買取り中です。

 

栽培管理日誌提出

日誌の提出確認がJA米加算金(500円/60㎏)の要件の一つです、産米出荷の際には必ず提出下さい。

農作業事故には十分注意して下さい

毎年農作業機械による事故が発生しております、作業前の点検確認・注油・カバーの設置を確認し進めてください。特に夕方は事故発生が多く『あせらず・あわてず』余裕を持った作業計画に心がけてください。

平成23年度肥料・農薬注文とりまとめ期間となっております

現在は円高基調ではありますが、今後、肥料・農薬の原料値上げや、海上運賃高騰などが予想される状況にありますので、予約注文により来年度の資材手当てをお薦め致します。

10月末日までに注文書を提出いただきますと、早期予約価格が適用となりコスト低減が図られますので、グリーンセンターへ早めに注文書の提出をお願いいたします。


水稲 いもち病 カメムシ対策の早期防除をしましょう

気象概況

6月14日梅雨入りし7月18日梅雨明けとなりましたが、5月の移植期に比べて6月は概ね高温傾向で推移し好天に恵まれて、草丈、茎数、葉齢共に平年及び昨年を上回る生育が見られコシヒカリ、ひとめぼれ、チヨニシキ、あきたこまち、こがねもち、共に平年より出穂期が5日~8日程早くなっています。

7月下旬以降連日30℃以上の猛暑が続き、出穂前後からの地温上昇を抑える水管理をこまめにされた方は、収穫時に品質の良い産米となりますが、上手に管理できなかった場合は、連日の高温による乳白粒、あるいは粒厚の薄い玄米となることが危惧されます。

品種を問わずカメ虫による吸害が見られます。散布適期は、乳熟期以降に殺虫剤を圃場と畦畔のイネ科雑草に散布して下さい。

喜びの収穫まで水稲管理3つのポイント

  • 落水の時期は早まらないこと。
    ※地域の条件により異なりますが、出穂以降30日~35日間は、間断かん水とする。
     それ以後は完全落水とし圃場の軟弱度合いを確認して下さい。
  • カメ虫などの害虫を一掃すること。
    ※毎年全域でカメ虫による被害が見られますので、乳熟期以降にスタークル液剤を7日おきに2回散布する。食味の著しい低下はもちろんですが、検査等級格下げに影響します。
  • 次の要件が刈り取り適期の目安です。
    ※出穂後の合計温度(積算気温)が950℃~1,050℃に達した時期
    ※出穂後(圃場全体の40%)45日~50日経過した時期
    穂軸の8割程度が黄化した時期
    ※一本の穂の中に3~5粒程度の活青が残っている時期
    ※上記に述べた目安は移植期、品種、地域、着粒数、登熟条件により若干異なります。
    ※赤い刈取適期旗を設置しますので参考にして下さい。

米は、全量JAに出荷しましょう

組合員の米運搬作業の軽減及び費用負担を軽減するため、次のとおり集荷対策を実施します。

  • 米の庭先集荷運賃はいただきません。
  • 自己搬入いただいた場合は、搬入費として1袋当たり50円を助成いたします。
     詳しくは、各営農センター、グリーンセンターまでお問い合わせ下さい。

いもち病 カメムシ対策の早期防除をしましょう

1.気象経過と生育概況について

生育については、5月下旬の低温等の影響により分けつ開始時期が若干遅れました。梅雨入りは平年より4日遅れの6月14日で、その後は好天に恵まれ出穂は平年より2~4日程度早い生育状況となっております。

また、一部の地区では生育のバラツキが見られ、異常気象も心配されますので管理及び病害虫防除の徹底を図って下さい。

2.今後の管理

○幼穂形成期以降は発根が鈍くなり、登熟を支える上根を維持する水管理をする。(間断潅水)
○軟弱な圃場についても間断かん水を継続しながら圃場の硬化を図って下さい。
○出穂開始から開花期の間は稲体保護のため入水をして下さい。(花水)
○高温登熟による玄米品質低下(乳白米)を防止するため出穂以降30℃を超える日が続く場合には、用水が確保される範囲内でのかけ流し、湛水状態での地温上昇の抑制をして下さい。
○完全落水については、出穂後30日~35日以降を目安にし、品質安定化を図って下さい。

3.病虫害防除

○いもち病対策
落水によって助長されます、間断かん水により根の活力維持に努めて下さい。
出穂5日前以降の防除については粉剤等での防除となりますが、使用にあたっては農薬の飛散(ドリフト)にご注意下さい。

薬剤名 使用時期 使用量 使用回数
コラトップ粒剤 出穂5日前まで 3~4kg/10a 2回
コラトップジャンボ 出穂5日前まで 500~600g/10a 2回
ビーム粉剤 収穫7日前まで 3~4kg/10a 3回

※発生地帯は、早期防除をお願いします。

○カメムシ対策
斑点米の原因となるカメムシ類は、畦畔や休耕田の雑草地に多く生息しているため、出穂10日前までに畦畔の草刈りを終了し、出穂以降は畦畔の草刈りを2週間程度控えてください。
また、カメムシによる吸穂被害は、米検査時カルトン中1,000粒に2粒あれば格下げの原因となってしまいますのでご注意下さい。

薬剤名 使用時期 使用量 使用回数
スタークル粒剤 収穫7日前まで 3~4㎏/10a 3回

※水稲栽培管理日誌提出につきましては出穂日までご記入の上、最寄りの営農センター又はグリーンセンターまでご提出いただきますようお願いいたします。


重要な時期です。肥培管理の徹底を図りましょう

1.気象経過と生育概況について

梅雨入りは平年より4日遅い6月14日でした。6月は概ね高温傾向で推移しており、生育は平年より5日程度進んでいる状況です。今年の特徴としては草丈が長く、茎数が多く、葉色がやや濃くなっています。

過繁茂のほ場も散見されますので、葉いもちの発生に十分留意するとともに、生育診断を実施し、適切な穂肥施用を行ってください。

また、難防除雑草であるオモダカ、クログワイの残草が各地でみられます。次年度に向けての使用除草剤につきましては各営農指導担当者へご相談ください

2.今後の管理 ~穂肥の時期と施肥量は総合診断で決める~

(1)穂肥の時期

穂肥は、生育経過・今後の天候・土質・幼穂の伸長状況とあらゆる角度から総合的に検討し、時期と量を判断して下さい。

コシヒカリの施肥時期の目安

コシヒカリの施肥時期の目安
(1)出穂21日前 (2)出穂12日前

幼穂の発達過程・日数・外形

発達過程 出穂前日数 幼穂長さ 外形
幼穂形成期 24日 1.5mm 止葉下2枚目の葉抽出
花粉母細胞分化 18日 8~15mm 止葉抽出
減数分裂期 12日 8.0cm  
花粉内容充実 6日 19.5cm 穂ばらみ始め
開花 0日 22.0cm 出穂

 

(2)水管理 根量の維持は安定収穫の第一歩

  • 幼穂形成期以降は、発根が鈍くなり登熟を支える中干以降の上根を維持する水管理(間断かん水)が重要です。
  • 幼穂形成期(7月上旬)までには、中干しを終了し間断かん水に移行してください。また、降雨が続き一週間以上湛水状態が続けば落水し酸素供給をはかり根の健全に努めて下さい。
  • 幼穂形成期~穂ばらみ期において、低温注意報等が発令された場合は、ただちに深水管理とし幼穂保護に努めて下さい。
  • 出穂始から開花期の間は入り水をして下さい。(花水)
  • 高温登熟による玄米品質低下(乳白米)を防止する為、出穂始以降30℃を超える日が続く場合には、用水が確保される範囲内でかけ流しあるいは湛水状態で地温の上昇を抑制します。

(3)病虫害防除

  • いもち病対策
    落水・中干により助長されます。
    ※常発地帯は、必ず早期防除をお願いします。
  • カメムシ対策
    斑点米の原因となるカメムシ類は、畦畔や休耕田の雑草地に多く生息している為、出穂10日前までに畦畔の草刈りを終了してください。

稲の生育ステージに合わせた適期管理に努めましょう

追肥・体質強化

極端な茎数不足又は、元肥を減らした場合は各圃場の生育に合わせ追肥をしてください。
追肥のポイントは、適期の穂肥が出来るための『つなぎ肥』の判断が重要となります。

品種 つなぎ肥の最終 追肥のポイント
コシヒカリ 6月下旬頃 7月上旬より穂肥迄の期間は下位節間の伸長期です、極力追肥を控えましょう。(適期の穂肥施肥が重要)
ひとめぼれ
チヨニシキ
6月中旬 茎数の確認と葉色診断によるつなぎ肥の判断をしましょう。(極度な肥切れは避けましょう)

※上記目安は5月上旬移植の地域となります。又、穂肥前に葉色が落ち過ぎる場合は少量ずつ施肥し様子を見て下さい。
体質強化資材投入…6月下旬~7月上旬 出穂前 40日~35日頃に
ケイカリン・けい酸加里・マルチサポート1号 …20~40kg/10a
塩化カリ…4~5kg/10a

水田残草対策

雑草害は、肥料養分の奪取・受光阻害・地温上昇阻害・病害虫の伝染源等の悪影響がある為、早めの除草が必要です。薬剤の散布にあたっては使用時期を守り、高温時の散布は避けて下さい。

ヒエ専用剤
クリンチャー1 キロ粒剤 ( ヒエ専用除草剤)
  ノビエ5 葉期まで… 1.5Kg/10a
ヒエクリーン1 キロ粒剤 ( ヒエ専用除草剤)
  ノビエ4 葉期まで… 1Kg/10a

多年生雑草
中期剤バサグラン粒剤(クログワィは移植後15~35日)
  …3~4Kg/10a
後期剤グラスジンM粒剤
  (有効分茎終止期~幼穂形成期前まで)…3~4Kg/10a
※落水状態で均一散布し、3日以上はその状態を保つ(ヒエに効果なし)

病害虫防除

イネミズゾウムシ・イネドロオイムシ防除(箱処理していない場合)
シクロパック粒剤…10個(小包装)600g/10a(収穫60日前まで)
いもち防除…(早期予防)
オリゼメート粒剤 6月中・下旬頃…3~4Kg/10a
  葉いもち防除(出穂3~4週間前)
コラトップ粒剤5 7月上旬頃~…3~4Kg/10a
  葉・穂いもち防除(出穂5日前)

中干しの実施と水管理

中干し前までは、10㎝程度の深水管理により茎揃いを良くし、強風や低温から稲体を守り収量・品質の安定を図りましょう。

中干しの作業は出穂35日前(幼穂形成期前)には終了する、時期はずれの中干しは幼穂に悪影響を及ぼします、又幼穂形成期以降は新根の発生が少なく成りますので、間断潅水により根の健全化に努めて下さい。

※6月上旬より現地指導会を開催いたしますので是非ご出席下さい。
※各管理作業をした際は、栽培管理日誌へ記帳をお願い致します。

今年は冷夏の予想となっております。
特に体質強化をし、収量の安定を図りましょう!!

田植え後の初期管理について

水管理

活着後の水の管理として、日中は2~3cmの浅水、夜間は4~5cmの深水とする。入水は、早朝のうちに行い、日中止め水すれば水温は高く保たれます。

茎数が不足している水田
(初期生育が悪く分げつが少ない場合)
「分げつ」は7月上旬までします。
「分げつ」を促進する為、暖かい日は浅水管理です。

  • かけ流しは、絶対しないこと。冷水地帯は特に注意して、水温上昇に努めること。
  • 暖かい日は、2~3cmの浅水、低温が予想される場合は、できる限り深水管理を行う。(気温12℃以下が続くと生育停滞が懸念)
  • 高温が続きガス等の発生がみられる時は、1~2日落水しガス抜きをする。
  • 表層はく離・アオミドロ等の発生が多く見られる圃場については、水の入替えを実施するか、薬剤(モゲトン粒剤10a 2~3㎏) で対応してください。

除草剤

水稲除草剤使用のポイント

  1. 各除草剤の散布適期を確認して下さい。(代かき後の日数も考慮)
  2. 除草剤使用後、7日間を目安に湛水・止水状態を維持。( 降雨による流失に注意)
  3. 畦畔からの水漏れの防止。( 漏水は除草効果が著しく低下)
  4. 気温が日中30℃以上の高温と予想される時は、散布時間帯を早朝又は午後の気温が下がった時間帯に散布して下さい。(薬害注意)

ドロオイ虫の防除

ドロオイ虫による被害が進んでいる水田は、早急に防除をしてください。

区分 品名 使用時期 使用方法
本田施用剤 シクロパック 5月下旬~6月上旬
(収穫60日まで)
小袋をそのまま畦畔より投げ入れる
10a当たり600g(小袋10袋)

散布後は、3~4日間は水田に水を溜め、落水・水のかけ流しはしないで下さい。

追肥のポイント

移植後約1ヵ月は原則として追肥は必要ありません。但し、極端に元肥を減らした圃場又は、毎年茎数が不足する圃場については追肥が必要となります。
置き苗は速やかに撤去して下さい。(いもち病の発生源となります)

JAのおすすめ水稲除草剤

薬剤名 使用適期 使用量
初期剤 キルクサ1kg粒剤 植代後~移植4日前または、
移植直後~ノビエ1葉期
1kg/10a
初中期

一発剤

トップガンGT1キロ粒剤75 移植直後~
30日ノビエ3葉期まで
1kg/10a
トップガン250グラム(豆粒) 移植直後~
30日ノビエ2.5葉期まで
250g/10a
パンチャー1キロ粒剤 移植後5日~
ノビエ2.5葉期まで
1kg/10a
初中期
一発剤
バッチリ1kg粒剤 移植直後~ノビエ2.5葉期まで 1kg/10a
クサトッタ1キロ粒剤 移植直後~ノビエ2葉期まで 1kg/10a
中期剤 ザーベックスDX1kg粒剤 移植後20~30日
(ノビエ3.5葉期)
1kg/10a
ザーベックス3kg粒剤
(クログワイ専用)
移植後25~35日頃まで
(草丈5㎝まで)
3kg/10a

※ザーベックス3kg粒剤については、クログワイ以外には効果がありません。
※抵抗性雑草の発生が問題となってます、前年残草があれば使用除草剤の検討が必要です。