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食のはなし

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長ネギ

古くからの「薬用野菜」

ツンとした香りと辛味がアクセントのネギ。緑の部分を食べる葉ネギに対して、白い部分を食べるものを長ネギといい、白ネギ、根深ネギとも呼ばれています。古くから、関西では葉ネギ、関東では長ネギが好まれてきました。一年中出回りますが、寒さが厳しくなると、甘味が増し、柔らかくなります。

切ったときに、ツンとする成分はアリシンで、ニンニクやタマネギと共通のもの。この成分はビタミンB1の吸収を助け、疲労回復や消化・食欲増進、免疫活性、抗菌などの働きをする他、血行を良くし、体を温める作用があるので、風邪予防に効果的です。

薬味にしたり、鍋物に使うことが多いですが、加熱すると甘味が増すので、焼きネギはもちろん、じっくり煮てスープにするのもお薦めです。また、辛味を生かしてサラダで食べるときは、白髪ネギにするとよいでしょう。必要な長さに切って、縦に切り込みを入れ、芯を取り除きます。内側を下にして広げ、繊維に沿って細く切り、水にさらします。そうすることで辛味が和らぎ、シャキッとして食感も良くなります。余った芯も刻めば食べられます。 みじん切りにするときは、包丁の刃先で縦に切り込みを入れ、端から切ります。青い部分は硬いので、生食には不向きですが、小口切りや千切りにすれば、汁物やかき揚げにしたり、スープや妙め物、煮豚などの香り付けにも使えます。

選ぶときは、白くつややかで、葉との境がはっきりしているものが良品。保存の際は、泥付きなら泥を落とさず、袋のままか新聞紙に包んで冷暗所に。立てておくとより長持ちします。洗ってあるものは、適当な長さに切ってポリ袋に入れ、野菜室に入れます。小口切りしたものやみじん切りしたものは冷凍できます。凍ったまま加熱調理に使います。

タラとネギのグラタン

材料(2人分)

調理時間30分

生タラ 2切れ(200g)
ネギ 1本(100g)
カブ 2個(200g)
A  
  水 200ml
  スープのもと 小さじ1/2
B  
  ホワイトソース 1/2缶(約150g)
  白みそ 大さじ1強(20g)
  酒 大さじ1
粉チーズ

大さじ2

作り方

(一人分250kcal)

  1. タラは半分に切ります。ネギは4~5cm長さの斜め切りにします。カブは茎を少し残して、4~6つ割りにし、皮をむきます。
  2. 鍋にA、ネギ、カブを入れ、沸騰したらふたをして、中火で約5分煮ます。タラを入れてあくを取ります。ふたを取り、落としぶたをして約5分、汁気がほとんどなくなるまで煮ます。
  3. Bは合わせておきます。
  4. (2)をグラタン皿に入れ、(3)を掛けます。粉チーズを掛けて、オーブントースターで約10分、おいしそうな焼き色が付くまで焼きます。

撮影:大井一範


豆乳

女性にうれしい栄養豊富なヘルシー食材

近年のヘルシー志向とその栄養価の高さから一躍人気になった豆乳。豆乳プリンやクッキー、アイスといったスイーツをはじめ、料理にも多く使われるようになりました。

ゆでた大豆をすりつぶしてしぼった液体が豆乳、これをにがりで固めたものが豆腐です。大豆には良質なタンパク質と脂質、カルシウムや鉄分などのミネラル類、ビタミンB1などのビタミン類も豊富に含まれています。特に大豆のタンパク質は、体内では作れない必須アミノ酸を含むのが特徴です。

さらに近年、イソフラボン、レシチン、サポニンといった大豆特有の成分が脚光を浴びています。大豆イソフラボンは、女性ホルモンに似た働きをするポリフェノールの一種。更年期障害の症状を軽くする他、骨からカルシウムが抜け出すのを防ぐため骨粗しょう症の予防、美肌などにも効果があるといわれています。他にも、脳細胞を活性化するレシチン、がんや老化の原因となる活性酸素の働きを抑えるサポニンなど、大豆タンパクには年齢・性別問わず必要な効果・効能がたくさん。特に豆乳は液体なので、大豆のままに比べ、これらの有効な栄養分が極めて効率的に消化吸収されるのが特徴です。毎日の食事に積極的に取り入れるとよいでしょう。

豆乳には、大豆を搾っただけの「成分無調整豆乳」と、味を付けるなどして飲みやすくした「調製豆乳」があります。料理には、味のない「成分無調整豆乳」がお薦め。牛乳や生クリームの代わりに使うと、カロリーも抑えられ、ヘルシーでさっぱりとした仕上がりになります。長く加熱すると分離したり、薄い膜(湯葉)が張るので、仕上げに加えるようにします。

黒ごま豆乳パスタ

材料(2人分)

調理時間30分

スパゲティ 160g
  湯 1.5L
  塩 大さじ1弱
タマネギ 1/4個
シメジ 1/2パック
ニンニク 小1片
ベーコン 50g
ホウレンソウ

100g

オリーブ油 大さじ1・1/2
小さじ1/8
こしょう 少々
A  
  豆乳(成分無調整) 250ml
  すりごま(黒) 大さじ2
  塩 小さじ1/8
粉チーズ 大さじ2

作り方

(一人分632kcal)

  1. タマネギは薄切りにします。シメジは根元を落とし、小房に分けます。ニンニクは薄切りにします。ベーコンは2cm幅に切ります。
  2. ホウレンソウは熱湯でかためにゆで、水に取って、水気を搾ります。3~4cm長さに切ります。
  3. 分量の湯を沸かし、塩を加え、スパゲティをゆで始めます。
  4. フライパンにオリーブ油大さじ1を温め、ニンニク、ベーコン、タマネギ、シメジを加えて、中火で1~2分秒めます。しんなりしてきたら、ホウレンソウを加え、塩・こしょうで味を調え、取り出します。
  5. ゆで上がったスパゲティをフライパンに入れます。火にかけながら、オリーブ油大さじ1/2を加えてなじませ、Aを加えて混ぜます。(4)を戻し入れ、全体が混ざったら器に盛ります。粉チーズを振ります。

撮影:大井一範


切り干し大根

うま味と栄養が凝縮した太陽の恵み

どこか懐かしい味がする切り干し大根の煮物は、どの世代にも人気の定番のお総菜です。他にも、シャキッとした歯応えを生かして、あえ物や漬物にしたり、うま味たっぷりの炊き込みご飯にしたり、また、油と相性が良いので妙め物にするなど、意外にさまざまな料理に使え、保存も利くので常備しておきたい食材です。

切り干し大根とは、その名の通り、ダイコンを千切りにして乾燥させたもの。かつては食料の少ない冬を越すための、責重な保存食でした。天日で干すことで、甘味が増し、うま味と栄養価が凝縮します。生のダイコンに比べ、鉄分やカルシウム、ビタミンB1・B2が格段に増え、一方でかさは1/10程度に減るので、これらの栄養もたっぷり取ることができます。さらに食物繊維も豊富に含まれるので、動脈硬化の予防、便秘解消、美肌にも効果的です。

使うときは、さっと水で洗ってごみを除き、水気をしぼります。あえ物など、火を通さずにそのまま食べるときには、熱湯に漬け、ひと呼吸置いて、歯応えが残るくらいのややかために戻します。煮物や妙め物など加熟して食べるときは、たっぷりの水に10~15分漬け、中までしっかり戻すと味が均一に染み込みやすくなります。ただし長く戻し過ぎると風味が落ちるので注意します。また、戻し汁にもうま味があるので捨てずに煮汁やみそ汁などに使うとよいでしょう。

乾物なので保存は利きますが、時間の経過とともに風味が落ち、褐色に変色するので、少量ずつ買って早めに使い切るようにします。湿気を嫌うので、密閉容器に入れ日光の当たらない、乾燥した涼しい場所で保存します。長く置くときは冷凍保存します。

切り干し大根とエビの炒め煮

材料(2人分)

調理時間20分

切り干し大根 30g
カップ1
エビ 100g
A  
   酒 小さじ1/2
   塩 少々
   かたくり粉 小さじ1/2
サラダ油 大さじ1
ネギ 1/2本
ショウガ 小1片(5g)
B
切り干し大根の戻し汁 カップ1/2
しょうゆ 小さじ1/2
オイスターソース 小さじ1

作り方

(一人分156kcal)

  1. 切り干し大根はさっと洗い、分量の水に約10分漬けて戻します。水気をしぼり、4~5cm長さに切ります。戻し汁は取り置きます。
  2. エビは殻をむき、背わたがあれば取ります。大きければ2つに切ります。Aをまぶします。
  3. ネギは斜め薄切り、ショウガはみじん切りにします。ピーマンは種を取り、細切りにしますもBは合わせておきます。
  4. 深めのフライパンに油大さじ1/2を熟し、強火で(2)を妙めます。色が変わったら、ピーマンを加えてさっと妙め、取り出します。
  5. フライパンに油大さじ1/2を足し、弱火でショウガを妙めます。香りが出てきたら、ネギ、(1)をほぐして加え、中火で妙めます。Bを加え、汁気がなくなるまで2~3分煮ます。(4)を戻し入れ、ひと混ぜします。

撮影:中里一暁


シュンギク

風邪予防、骨祖しょう症にも効果的な緑黄色野菜

春に菊と似た黄色い花が咲くので「春菊」。キク科の植物で、葉も菊と似ています。関西では「菊菜」と呼ばれています。関東のシュンギクは株が真っすぐ立って茎がかたいのに比べ、菊菜は株が横に張り、茎がほとんどありません。

シュンギクはカロテンやビタミンE、葉酸、カルシウム、鉄、食物繊維が豊富に含まれた緑黄色野菜。特に、カロテンの含有量はホウレンソウ以上。カロテンは体内でビタミンAに変わって皮膚や粘膜を健康に保ち、風邪などのウイルスの侵入を防ぐ働きがあります。そのため、寒くなって風邪をひきやすくなるこの時期に、たっぷり食べたい野菜です。

鍋物やすき焼きに使うことが多いですが、油やタンパク質と共に取ると、カロテンの吸収率が高まるので、ごま油やオリーブ油を使って調理したり、肉類と一緒に食べるとよいでしょう。

やわらかい葉は生で、サラダやあえ物にすると、独特の香りが楽しめます。他にも妙め物、おひたし、煮物の青みに、といろいろな料理に使えます。香りと食感を楽しむこつは、火を通し過ぎないこと。かたい茎はそのままだと食べにくいので、縦に2~4つに割ったり、薄く切ってからゆでます。茎の方から湯に入れ、葉の部分と時間差をつけてゆで、水に取り、水気を切ります。

選ぶときは、葉や茎に張りがあって葉が密生し、みずみずしいものを。茎が細く短めの方がやわらかいのでお薦めです。保存の際はポリ袋にゆとりを持たせて入れ、密封せずに野菜室へ。なるべく立てて入れ、2~3日以内に食べ切ります。ゆでたものは冷凍保存できます。おひたしやあえ物なら自然解凍、煮物や汁の実にするなら凍ったままか半解凍で使います。

シュンギクとベーコンの炒め物

材料(2人分)

調理時間10分

シュンギク 3/4袋(150g)
エリンギ 大1本(50g)
ニンニク 小1片
ベーコン 2枚
大さじ1/2
少々
こしょう 少々

作り方

(一人分136kcal)

  1. シュンギクは3~4cm長さのざく切りにします。太い茎は斜め薄切りにします。
  2. エリンギは3~4cm長さの薄切りに、ニンニクはみじん切りにします。ベーコンは1cm幅に切ります。
  3. フライパンに油とニンニクを入れ、弱火にかけます。香りが出たらベーコンを入れ、中火で少し焼き色が付くまで妙めます。
  4. エリンギを加えて1~2分秒め、最後にシュンギクを加えてさっと妙めます。塩、こしょうで味を調えます。

撮影:松島均



サトイモ

免疫力を高める、ぬめりパワー

秋から冬が旬のサトイモは、煮てよし、揚げてよし、妙めてよし、ねっとりとした食感が魅力の秋の実りです。山に自生していた「山芋」に対し、里で栽培する芋として「里芋」と呼ばれるようになりました。日本の食文化にも関わりは深く、月見には小芋を蒸した「衣被(きぬかつぎ)」を供えたり、サトイモの仲間の「八ツ頭」は、人の頭に立てるとして正月のおせち料理に供されたりと、昔からハレの日に食されてきました。

サトイモの主成分はでんぷん質で、加熱すると消化吸収が良くなります。高血圧予防に効果的なカリウムが多く、食物繊維もたっぷり含むので、体脂肪や生活習慣病が気になる人にもお薦めの食材です。さらに、ぬめりの中にも胃粘膜を保護し消化を助けるムチンと、脳細胞を活性化して老化を防ぐガラクタンなどが含まれるので、一緒に味わうといいでしょう。

サトイモ本来のねっとりとした食感を味わうには、電子レンジや蒸し器で皮ごと蒸すのがお勧め。皮もつるっとむきやすくなります。そのまま塩を振って食べたり、つぶしてあえ衣にする他、コロッケなどの揚げ物にするのも美味です。煮物などに使うときは、皮をむいてから、塩もみし(サトイモ200gに塩小さじ1/4程度)、洗い流すか、下ゆでをしてぬめりを取ると味が染み込みやすく、上品な仕上がりになります。一方、汁物や煮っ転がしにするときは、下ゆでをせず直接煮ると、汁にとろみがつき、サトイモの素朴なうま味が味わえます。

選ぶときは、皮は泥付きで湿り気があり、ふっくらとしているものがいいでしょう。保存するときは、低温に弱いので冷蔵は避けます。1週間くらいなら泥付きのまま、それ以上なら泥を洗って皮をよく乾燥させてから、新聞紙に包んで冷暗所で保存します。

サトイモのコロッケ

材料(4人分)

調理時間30分

サトイモ 5~6個(600g)
小さじ1/4
鶏ひき肉 150g
ネギ 1/2本
ショウガ 1かけ(10g)
少々
こしょう 少々
サラダ油 大さじ1/2
 
  小麦粉 大さじ2
  卵水 溶き卵1/2個+水大さじ1
  パン粉 30g
揚げ油 適量
   
<付け合せ>  
セロリ 30g
ニンジン 30g
かい割れダイコン 1パック

作り方

(一人分441kcal)

  1. サトイモは洗って、泥を落とします。皮付きのままラップで包み、電子レンジ(500W)で8~10分加熟します。熱いうちに皮をむき、フォークで粗くつぶします。塩小さじ1/4を混ぜます。
  2. ネギはみじん切りにします。ショウガは皮付きのまま、すりおろして汁を絞ります。
  3. フライパンに油大さじ1/2を熟し、肉をパラパラになるまで妙めます。火を止め、(2)を加えて混ぜ、塩、こしょうで調味します。(1)に混ぜ、8等分して丸めます。溶き卵に水を加えて混ぜ、卵水を作ります。衣を順に付けます。
  4. 揚げ油を中温(160~170度)に熟し、(3)を2~3分揚げます。
  5. セロリは筋を取って薄切り、ニンジンは千切りにします。かい割れダイコンは長さを半分にします。水に漬けて、パリッとさせ、水気を切り、付け合わせにします。

撮影:大井一範



ほっこりおいしい、秋の味覚

ふっくらつやつやの茶色い姿が愛らしい「栗」は、日本をはじめ、中国、ヨーロッパ、米国などに自生し、昔から食されてきました。そのため、栗ご飯や栗きんとん、焼き栗、モンブランやマロングラッセ……と、栗を使った料理は世界各国、実にさまざまです。

栗は炭水化物が多く、糖の代謝を助けるビタミンB1、B2、ナイアシンも含まれるので、効率良くエネルギー補給できます。さらに、栗のビタミンCはでんぷん質に包まれているため、加熱しても損失が少なく、高い美容効果や免疫力アップの効果もあります。皮をむいたり、ゆでたりと、ちょっと手間は掛かりますが、栄養満点で、ほっこりおいしい秋の味覚を思う存分に味わいたいものです。

皮をむくコツは、熱湯に20分ほど漬けておくこと。そうすることで鬼皮がやわらかくなり、むきやすくなります。底面を少し切り落とし、先端に向かって鬼皮を渋皮と一緒にむきます。栗専用の皮むき器を使ってもよいでしょう。ゆでるときは皮ごと熱湯で約30分加熟します。半分に割ってそのまま食べたり、スプーンなどで実を取り出し、つぶしてペーストにするとお菓子にも使えます。

選ぶときは、つやがあり、実に重みがあるものを。鬼皮に穴が開いているものや白い粒が付いているものは虫食いなので避けます。むき栗に比べ、鬼皮が付いている方が鮮度は保たれますが、室温に置いたままにすると虫が湧きやすいので、冷蔵庫のチルド室に保存し、なるべく早めに加熟します。ゆでたり蒸したものは冷凍保存できます。

ちなみに、「桃栗3年、柿8年」という通り、苗木から収穫までに約3年、多くは4~5年かかるようです。ホクホクとしたおいしさと甘味がぎゅっと詰まった秋の味覚を、ぜひご賞味あれ。

栗と鶏肉の煮物

材料(2人分)

調理時間45分

150g
鶏もも肉 200g
A  
  しょうゆ 大さじ1/2
  酒 大さじ1/2
シメジ 1/2パック(50g)
ショウガ 小1かけ(5g)
サラダ油 大さじ1/2
B  
  水 カップ1
  砂糖 大さじ1/2
  しょうゆ 大さじ1
  酒 大さじ1

作り方

(一人分335kcal)

  1. 栗は熱湯に20分くらいに漬けます。鬼皮と渋皮をむき、水にさらします。
  2. 肉は一口大に切って、Aをまぶし、10分ほど置きます。
  3. シメジは小房に分けます。ショウガは皮をこそげ、薄切りにします。
  4. 鍋に油を熱してショウガを入れ、(2)の汁気を拭いて加え、炒めます。B、(1)、シメジを入れて、煮立ったらアクを取り、ふたをずらして載せます。20~25分、中火で煮ます。

撮影:松島均



かんぴょう

食物繊維、ミネラルがバランス良く含まれる保存食

かんぴょうはユウガオの果実をひも状にむいて乾燥させたもので、主な生産地は栃木県で全生産量の8割以上を占めています。生産の最盛期は7~8月ごろで、変色防止・漂白の目的で硫黄薫蒸したものと、天日乾燥させただけの無漂白かんぴょうがあります。肉厚で幅広く、太さがそろっているもの、乳白色のものが新鮮です。

かんぴょうは食物繊維や、鉄分、カリウム、カルシウムなどのミネラルがバランス良く含まれている保存食。メーンの食材として使う機会は少なく、すしの具や、巾着や昆布巻きの帯にすることが多いですが、やわらかくゆでて、酢の物やあえ物、卵とじにしてもおいしく食べられます。

調理するときは、用途に合わせ、戻してから使います。(1)水でさっと洗います。(2)かんぴょう30gに対して塩小さじ1を振り、よくもんで繊維をやわらかくしてから、洗い流します。塩でもむことで表面に傷が付き、煮上がりも早く、また味の染み込みも良くなります。(3)鍋に入れ、約15分下ゆでをします。爪で押してみて、跡が付くくらいになればOKです。

袋煮やいなりずし、昆布巻きの帯などに使う際は、かための方が扱いやすいので、下ゆではせすミ(2)の状態で使います。すしの具やあえ物など、やわらかく仕上げるときには下ゆでしてから使います。十分吸水させることで味が均一に浸透しやすくなります。

保存する場合は密閉容器に入れ、日光の当たらない乾燥した涼しい場所に。ただし変色Lやすいので、少量ずつ買って早めに使い切るか、まとめて下ゆでし、冷凍保存するとよいでしょう。

かんぴょうのわさびあえ

材料(2人分)

調理時間20分

かんぴょう 15g
小さじ1/2
ささ身 小1本(50g)
A  
  酒 大さじ1/2
  塩 少々
キュウリ 1/2本
ワカメ(塩蔵) 10g
B  
  砂糖 小さじ1
  わさび 小さじ1/4
  酢 大さじ1
  しょうゆ 大さじ1/2

作り方

(一人分63kcal)

  1. かんぴょうはさっと洗い、塩小さじ1/2をもみ込ます。水で洗って、熱湯で15分ほどゆでます。水気を切り、3cm幅に切ります。
  2. ささ身にAを振り、ラップをして、電子レンジ(500W)で2分ほど加熟します。粗熟が取れたら細く裂きます。
  3. キュウリは小口切りにし、塩少々(分量外)を振ります。5分ほど置き、しぼります。
  4. ワカメは洗い、水に漬けて戻します。熱湯にさっと通し水に取ります。水気を切って、3cm長さに切ります。
  5. Bを合わせ、(1)~ (4)をあえます。

撮影:大井一範



シソ

清涼感漂う、夏の香味野菜

清涼感漂うシソは、夏の和食の彩りに欠かせない香味野菜ですが、実は中国原産の野菜。日本では平安時代以前から栽培されていたといわれています。香りが良く薬味に使われる青シソ(大葉)の他、梅干しなどの着色に使われる葉が紅紫色の赤シソ、香りが良い「芽(芽シソ)」や「穂(穂ジソ)」などがあります。

シソは、ビタミン、ミネラル類が多く、特にカロテンとビタミンB2、カルシウムの含有量は野菜の中でも群を抜いている、栄養豊富な緑黄色野菜です。ただし、1回の食事でたくさん摂取できるものではないので、薬味や刺し身の彩りはもちろん、汁物の吸い口にしたり、肉や魚に挟んで揚げたりと、食べる機会を増やしたい野菜です。

調理のときは、乾燥を防ぐため、使う直前まで水に漬けておくか、冷蔵庫に入れておくようにします。千切りにして薬味にする場合は、茎とかたい葉脈を切り取り、何校か重ねて丸め、端から細く切るときれいに切れます。あくがあるので、切った後、さっと水にさらすと切り口が黒ずみにくく、緑色がきれいに保てます。

選ぶときは、葉先までピンとしていて、葉や切り口が変色していないものを。保存の際は、乾燥を防ぐため湿らせたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて野菜室へ。1週間以内に使い切ります。

ちなみに、シソの香り成分には高い抗酸化作用と防腐効果、食欲増進作用があります。暑くて食欲のないときには、さまざまな料理の彩りにシソを活用し、たくさん食べるようにしましょう。

ひじき入り梅シソチャーハン

材料(2人分)

調理時間15分

ご飯 2膳分(300g)
ひじき(乾燥) 8g
ちりめんじゃこ 10g
梅干し 大1個(20g)
シソの葉 10枚
サラダ油 大さじ2
少々
こしょう 少々

作り方

(一人分398kcal)

  1. ひじきはたっぷりの水に約20分漬けて、やわらかく戻し、水気を切ります。長い場合は食べやすく切ります。
  2. シソは軸を取って細切りにし、水にさらして水気を切ります。梅干しは種を取り、果肉を包丁で細かくたたきます。
  3. フライパンに油を強火で熟し、じゃこ、ひじきを妙めます。油が回ったら、ご飯を加えてさらに妙め、全体が混ざったら、梅干し、塩、こしょうを加えて調味します。
  4. 盛り付けて、シソを載せます。

撮影:大井一範



モロヘイヤ

夏バテを解消するビタミンたっぷり緑黄色野菜

古代エジプトの王が不治の病に苦しんだ際に、そのスープを飲んで治った、との伝説がある、モロへイヤ。エジプト原産の野菜で、モロヘイヤの名はアラビア語で「王様のもの」の意味だとか。日本では1980年代からの新顔ですが、抜群の栄養価で一気に人気野菜になりました。

緑黄色野菜の中でもトップクラスのカロテン、カルシウム含有量を誇り、ビタミンB1、B2、C、Eが豊富。例えば体の酸化を防ぐカロテンは100g中に1万μg(マイクログラム)と、ニンジンの9100μg以上。カルシウムは小松菜より多く、ビタミンEはウナギのかば焼き以上。食物繊維はゴボウをしのぐという最強ぶりです。さらに刻むと出てくるぬめり成分はムチンといい、胃壁を守り、タンパク質の消化を助ける働きもあります。そのため、暑さで食欲が落ちたときや、夏バテ解消のためにも積極的に取りたい野菜です。

使うときは、かたい茎は使わず、葉を摘み取ります。そのまま炒めたり、揚げたりしますが、おひたしやあえ物に使うときは、下ゆでをしてアク抜きをします。量が少ない場合は、さっと熱湯を掛け、水に取ってもよいでしょう。細かく刻むと粘りが出るので、ねばねばの食感を楽しめます。

選ぶときは、葉が濃い緑色で全体に張りがあるものを。茎が変色しているものは鮮度が落ちているので避けましょう。

保存の際はポリ袋に入れて野菜室に入れ、傷みやすいので早く使い切りましょう。冷凍するときは、下ゆでしたものを刻んでおくと、使いたい分だけすぐに使えて便利です。

モロヘイヤと桜エビのチジミ

材料(4人分)

調理時間20分

モロヘイヤ 1袋(100g)
桜エビ 15g
エリンギ 1パック
 湯 カップ1
 固形スープのもと 1個
小麦粉 150g
サラダ油 適量
A  
 酢 大さじ1と1/2
 しょうゆ 大さじ1
 コチュジャン 小さじ1

作り方

(一人分207kcal)

  1. 湯にスープのもとを入れ、溶かします。そのまま置いて冷まします。
  2. モロヘイヤは葉を摘み5cm長さに切ります。エリンギは縦半分に切り、5mm厚さに切ります(大きいものは、長さを半分にします)。
  3. 卵を割りほぐします。(1)のスープを加え、混ぜます。小麦粉を加え、滑らかになるまで混ぜます。
  4. (3)に(2)と桜エビを加えて、よく混ぜます。
  5. フライパンに油少々を熟し、(4)の1/4量を薄く広げ、中火で2~3分焼きます。焼き色が付いたら裏返し、フライ返しなどで押しながら、2~3分焼きます。残り3枚も同様に焼きます。
  6. 四角く切り分け、皿に盛ります。Aを合わせて、添えます。

撮影:大井一範



フキ

ほろ苦さと歯応えが魅力の春の彩り

フキは、平安時代には栽培されていたといわれる長い歴史のある山菜で、数少ない日本原産の野菜でもあります。ひと口食べれば、独特の香りとほろ苦さがふんわりと広がって、春の恵みが感じられます。煮物にすることが多いですが、シンプルに酢みそであえたり、サラダや、炊き込みご飯、すしなどにしてご飯に混ぜると、爽やかな色としゃきっとした歯応えが楽しめまもフキの魅力は何といっても、その独特の香りとほろ苦さ。あくが強いので、下ゆでしてから使います。

<下ゆでの方法>

(1)葉を落とし、鍋に入る長さに切って、まな板の上で塩(フキ200gに対して塩小さじ1)を振り、手で転がします(板ずり)。

(2)鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩が付いたまま2~3分ゆでます。

(3)水に取り、皮をむきます。皮の端を1周むき、まとめて引くと一気にむけます。

フキを、板ずりしてからゆでると、皮がむきやすくなり、仕上がりの色もきれいになります。美しい色を生かした料理にするには、調味後の加熱時間は短くします。いったん取り出し、煮汁を冷ましてから戻し入れて味を含ませます。色を気にしない場合は、じっくり煮て味を染み込ませます。選ぶときは、明るい黄緑色で、茎がしっかりしていて、しなりにくいものを。切り口が新鮮で、傷みの少ない、みずみずしいものを選びましょう。

生で保存する場合は、葉を落として適当な長さに切り、ラップに包んで野菜室へ。なるべく早く使いましょう。ゆでたものは水に漬けて冷蔵しますム毎日水を替えて1~2日で食べ切りましょう。

ちなみに、フキの花のつぼみが「フキのとう」。フキに比べて栄養も豊富なので、一緒に食べて、春を満喫してみては。

フキの炊き込みご飯

材料(4人分)

調理時間7分

米用カップ2
だし(フキの煮汁と合わせて) 360ml
フキ(下ゆでしたもの) 150g
油揚げ 1枚
A  
 だし 100ml
 酒 大さじ2
 しょうゆ 大さじ1
 みりん 大さじ1/2
 塩 小さじ1/3

作り方

(一人分306kcal)

  1. 米は洗い、たっぷりの水に30分以上漬けます。
  2. フキは1cm長さに切ります。油揚げは熱湯を掛けて油抜きし、縦半分に切ってから5mm幅に切ります。
  3. 鍋に、フキ、油揚状Aを入れて、2~3分煮ます。具と汁に分け、煮汁はだしを足して360mlにします。
  4. 米の水気をよく切って、(3)の汁を加え、ご飯を普通に炊きます。
  5. 炊き上がったら、(3)の具を混ぜます。

撮影:大井一範