
四季の花づくりの記事
- 花壇の若返りに荒起こしを
- 植え忘れ球根でミニ作り
- 寒さに強いユリ、今からが植えどき
- 種まき、植え付け…春が楽しみ
- 冬花壇の彩り、今から準備
- せっせと草取り、水やりを
- アサガオを早く咲かす
- アルカリ土を好むドイツアヤメ
- 地ごしらえ早めに、種まきゆっくり
- 花壇準備は早めに、種まきはゆっくり
花壇の若返りに荒起こしを
早川京子
この時期、種をまいたり、苗を植え替えたりなど、直接草花に触れる作業はほとんどありませんが、次のシーズンに草花をよく咲かせるための作業があります。宿根草や球根などを植えていない、空いた場所を深く耕す「荒起こし」という作業です。
この冬の間にやる荒起こしは、何度も草花を植え付けているうちに、土が空気や水を保持しにくい構造に変わってしまっているものを、ふっくらした構造に戻したり、地中深くに潜んでいる病害虫を日光や寒風にさらして、退治したりする効果があります。良い花を咲かすために、頑張ってくれた土の元気を取り戻すための作業です。植物は栄養や水分を根から吸い上げるのですが、新しい根がその役目を果たします。土が軟らかくて、空気がよく含まれていると、新根が出やすく、伸びやすいものです。
普段の植え付け前の準備で耕すときより深く、30~40cmくらい起こしましょう。つらい仕事になりますが、「良い花を咲かすために」と考えて、実行してみてください。面積が広ければ、厳寒期中に、気の向いたときにやりましょう。起こす前に、消石灰をまいておきます。
すでに植えてある苗物や球根には、水やりを忘れないようにしましょう。球根は芽が地上部に出ていなくても、根はすでに伸びて、水を求めています。花壇の土の表面が白くなったら、たっぷり水を掛けておきます。
日本サクラソウは根が動きだすのが、他の草花より早い時期からになりますので、植え付けてから年数がたつ株は、今月から来月中旬までに株分け、植え替えをします。

植え忘れ球根でミニ作り
早川京子
寒冷地以外では、まだ球根を植え付けることができます。植え忘れたものがあれば、少し浅めに植えてマルチをしておきましょう。良く言えば晩植えですが、この手をスイセンに使ってみてはどうでしょうか。スイセンは、開花後も葉を伸ばし続けます。伸び過ぎて葉は倒れやすくなります。見苦しいので、葉を短く刈ることもあるでしょう。これから2月くらいまでに植えると、低い草丈で3、4月に開花期を迎えます。
ハボタンの定植時期になります。気温は下がり、育苗してきたハボタンは、もうおおかたの地方で、葉が色づいてきているでしょう。色づいてきたら、定植の時期です。寒さに強いサンゴ系、丸薬系(東京系)は少し風の当たる場所でもいいのですが、ちりめん系のように寒さに弱い系統は南面に植えましょう。定植場所には、肥料はやりません。
寒い時期ですが、育苗中のものや球根などへの水やりを忘れないようにします。地上部の見えない球根や成長を止めているように見える苗も、根は活動していますので、土の表面が白く乾いてきたら、たっぷりとやっておきましょう。
これから冬の期間の作業で、ぜひやっておきたいのは、土を若返らす作業です。
草花を栽培する土は、水や空気をふっくらと抱き込めるものが良いのですが、草花の栽培を何回も繰り返していると、やせてきます。1見、隙間が多くあるように見えても、植物の根にとって都合の良いような形にはなっていないのです。これを、ふっくら状態に戻すには、耕すのが一番です。草花を植え付けるよりもさらに深く、地面から30~40cmの所から下から持ち上げるようにします。これを「天地返し」といいます。
重労働ですが、花壇の作業が少ない時期に、ゆっくりとやっておきたいものです。

寒さに強いユリ、今からが植えどき
早川京子
多くの球根は10月中に植え付けるのがよいのですが、ユリは10月下旬から1月に入ってからが植え付け時期です。ユリは暑さには比較的弱いものの、寒さには強いからです。植え付け場所も、夏には風通しが良く涼しい場所を選びましょう。なかでも、オトメユリ、カノコユリ、ササユリ、タケシマユリ、ヤマユリやこれらを親にして交雑したユリ類は、西日が長時間当たらない場所に植えましょう。生育だけでなく、花の色も鮮やかさが違います。
ユリは生育期間が長いので、植え付け場所に施す元肥は、有機質肥料を入れて、長く肥効を保つようにします。球根を植え付ける深さは、一般的に球根の高さの2倍の土が掛かるようにしますが、 ユリは3倍の土が掛かる深さにします。球根の下に伸びる下根の他に、球根から伸びた茎にも上根といわれる根が出てきて、吸肥など重要な役割をしますし、深く植えることで、地温の変化、特に夏の地温の上昇に影響されにくくなります。これが、ウイルス病の予防にもつながります。
気温が15度を下回る日が多くなった地域では、ヒヤシンスなどの球根の水栽培を始めましょう。球根が支えられるような容器に球根を置き、初めは発根部に着く位置まで水を入れますが、根が伸びるに従って、徐々に水位を下げ、根が容器の底に着くくらいになったら、水位は容器の3分の2か半分程度にして、根に酸素が供給されるようにします。根の伸長に光はいりませんから、容器を置く場所は部屋の隅など、暗くて冷たい所で十分です。
ハボタンは寒さに反応して葉が色づいてきますが、そのころが、定植の適期になります。追肥はせずに、30cm間隔ぐらいに植え付けます。色を見て、バランス良く植え付けましょう。

種まき、植え付け…春が楽しみ
早川京子
来春の開花を期待しての作業時期になります。
秋まき草花の種まき時期を迎えます。気温が15~20度で発芽しやすいものが多く、春まき種よりは少し低温で発芽するのですが、この時期は急激に気温が下がっていきますので、遅れると発芽しにくくなったり、その後の生育が遅れたりします。寒くなるまでにしっかり根を張り、ある程度の大きさに育てて、冬越しに耐える体にしておきましょう。
秋植え球根も植え付け時期です。秋植え球根は、涼しくなると発根するものですので、あまり早く植えなくても大丈夫です。しかし、植え付けがあまり遅くなると、根が十分に伸びないうちに寒さを迎えてしまいます。10月中旬から11月上旬が適期でしょう。
球根の水栽培は、気温が15度を下回るようになったら、始めましょう。もう少し気温が高い時期から始めてもよいのですが、水温が高いと、栽培容器の中の水に雑菌が発生しやすくなります。根を伸ばすのに、光は必要ありませんので、栽培容器は暗い所に置きます。年末までに、栽培容器いっぱいに根を張らせておいて、戸外の0度に近い厳しい寒さに遭わせるようにしてやります。秋植え球根ですので、寒さに遭わないと花芽ができず、花を見ることはできません。
ガーベラ、シャスタデージー、アルメリアなど宿根草は株分けをします。また、挿し芽にも好適な時期です。雑菌の少ない川砂に挿して、水を十分にまいてやれば、簡単に発根します。
7月に種まきしたハボタンの苗は、10月になって涼しくなってくると、急激に大きくなり始めます。株間を十分に取って定植してあっても葉がいっぱいになるようだったら、下葉をかき取って通風を良くしてやります。生育の調整にもなります。

冬花壇の彩り、今から準備
早川京子
干天続きの季節です。花壇の水やりが欠かせません。地表面が白く乾いたら、たっぷりと水を掛けておきましょう。アサガオやコスモスは、まだ種まきができます。草丈が低いうちに花が咲きます。ダリア、サルビア、マリーゴールドなどの他、早く咲き終わったコスモスは、8月上旬に、草丈を半分か3分の1程度に切り戻して、秋に再び花を咲かせましょう。
冬の花壇はどうしても彩りが乏しくなります。そんな花壇に、にぎわいを求めるには、真夏から準備をします。秋まき草花のうち、デージー(ヒナギク)、パンジー、寒咲きカレンジュラなどを、なるべく早くまいて、早く咲かすのです。
デージーの種まきは8月から10月ころまでできますが、早くまけば12月ごろから咲きます。降霜の心配がある所では霜除けをしてやります。
一般的には9月下旬に種まきのパンジーも、今月まけば、早く花を咲かせてくれます。ただ、パンジーは高温だと発芽が良くないので、箱や鉢に種まきをして、風通しの良い所に置き、涼しくしてやります。
これらのほかに、カレンジュラといった名前で売られているキンセンカの仲間があります。キンセンカは、寒さには比較的弱いのですが、これらは寒さに強いものです。
また、冬の定番・ハボタンは、一般的には7月上中旬にまきますが、今からでもまけます。ハボタンはキャベツの仲間で、種まきはいつでもできます。七夕ころにまくものより小振りにはなりますが、8月上中旬にまいてみましょう。
これらは、本葉が2、3枚になると株が混み合ってくるので、3~5cm間隔に植え広げ、さらに混み合ってきたら、定植します。何回も移植することで、細根が多く出て、丈夫な苗に育ちます。特にハボタンは本葉7、8枚のときにも植え広げてやるのがよいでしょう。

せっせと草取り、水やりを
早川京子
気湿が高くなるとともに、雑草の生育は旺盛になり、いつの間にか大きく凍っていて驚くものです。7月ともなると、暑い中での作業がおっくうになり、つい草取りを怠りがちになります。特にスギナやドクダミなど地下茎がよく伸びるものには手を焼きますが、とにかく、せっせと取り除くことです。葉が出てきたら、小さいスコップなどを差し込んで茎を切り、抜いて除きます。イタチごっこのように葉を取り除いて、根への養分の供給を断ってやることで、株を弱らせて、枯死に追い込んでいきましょう。
気温の上昇で、土はすぐに乾くようになります。花壇の土の表面が白く乾いたら、たっぷりと水やりをします。鉢物は、土の量が少ない上に、周りからも熱が加わりますので、花壇の土より乾きやすいものですから、留意しましょう。
どんなにしっかりと水やりをしても、夏の日中には、草花の多くは葉がなえて見えますが、これは、植物が葉からの水分の蒸散を抑えるために、気孔を閉じるからです。夕方、気温が下がってくれば、葉はピンとしてきます。
サルビア、マリーゴールド、ベゴニア、ダリアなどは、花付きが悪くなり、草姿が乱れてきたら、思い切って半分か3分の1くらいに切り戻して、秋にもう1度花を咲かせます。
彩りの少ない冬の花壇を飾ってくれるハボタンの種まきは七夕のころから始めます。鉢植えで楽しむなら、1ヵ月くらい後に種まきすればいいでしょう。でも、種まきがあまり遅く、9月以降にもなると、植物体が小さいうちに低温期に入っていくので、色づきしにくくなります。3ヵ月くらい先に定植しますが、それまでの間に、本葉3枚くらいのとき、7~8枚のときなどに2回ほど植え広げて、強い良い苗に仕上げましょう。

アサガオを早く咲かす
早川京子
パンジーが間延びしたように花茎を伸ばすなど、春花壇を飾ってくれた草花は、花を終えたり、姿を乱したりしてきます。次の夏花壇に備えて、一年草や雑草を引き抜き、片付けをしましょう。チューリップ、スイセン、ヒヤシンスなど春に咲かせた球根は掘り上げて、陰干しをして貯蔵します。球根の掘り上げは、葉が枯れ始めるころにしますが、曇雨天が多くなる梅雨に入る前には終えます。花を終えた後、残った葉で、しっかり光合成をさせて、栄養分を球根にためさせるためです。スイセンは、毎年、新しい球根が中心部にできて増えていき、4年目には一番外側の球根は皮だけになりますので、植え付け4年日ごとに掘り上げるようにします。小さな球根は、翌年植えても、ほとんど花は咲きませんが、植え付けて、大きくすれば、花を咲かせますので、養成して再来年を期待しましょう。
片付けの終わった花壇は、消石灰をまいて土の酸性を中和し、有機質や化成肥料を入れて、耕して、地ごしらえをしておきます。
春まき草花は、日長が短くなると花を咲かせるようになります。例えば、夏の草花の代表、アサガオはどんなに春早く穫まきしても、夏至を過ぎないと花が咲きません。それを、早く咲かせる方法があります。子葉が開いたころ鉢植えにしておき、毎日夕方5時から朝8時まで段ボール箱をかぶせ続けて、日長時間を9時間にしてやると、本葉が3枚で花が見られます。
暑さの中でも発芽する草花、マリーゴールド、サルビア、ケイトウなどは、まだ種まきできます。

アルカリ土を好むドイツアヤメ
早川京子
3月末から4月にまいた草花は、株間を今までの2倍くらいに植え広げておき、本葉5~6枚になったら、花壇に植え付けます。発芽に高温を要するアサガオやヨルガオ、コリウス、ハゲイトウなどは、5月になって気温が高くなってから種まきをするのがいいでしょう。土の矯正、有機物など元肥施用といった花壇の準備は植え付けの3~4週間前には終えておきます。
サクラソウは花が終わるころに、株元に新芽が出てきます。これをそのままにしておくと、干からびて、来年の花のもとがなくなってしまいますので、土を掛けて、守っておきましょう。サクラソウを連年咲かせることができない原因の多くは、この管理が確実にされていないことによります。
アヤメ、アイリスの仲間は、花が終わると株分け、植え替えの時期になります。花がしおれて醜い花の姿になったら花殻は取り除いてしまいましょう。種子ができると、株を弱らせてしまうからです。
植え付け後3年たった株は株分けをし、植え替えしますが、分けた株を植え付ける場所は、ドイツアヤメ(ジャーマンアイリス)では、留意が必要です。他のアヤメよりアルカリ性の土が適していますので、植え付け場所の調整をしっかりやりましょう。一般的な花壇の土の矯正は、一平方m当たり100~150g程度の消石灰を施しますが、ドイツアヤメの植え付け場所では、一平方m当たり300gくらいを入れてやります。また、乾燥には強く、水はけの悪い場所を嫌いますので、高あぜにして、植え付けるのがよいでしょう。

地ごしらえ早めに、種まきゆっくり
早川京子
気温が高くなり、種まき、植え付けなどなど、いろいろ作業ができる時期です。
宿根草や球根類は、根がもう動きだしていますので、早めに植え付けます。これらは、来年も花がよく咲くよう、有機質など元肥をしっかり施して、植え付けます。
種まき時期を迎える春まき草花は、多くのもので発芽適温が15~20度ですので、今月中には、多くの地域で、まきどきになるでしょう。徐々に、気温が上昇していく時期ですので、慌てず、ゆっくり待ってまきましょう。桜の花見を楽しむころからで大丈夫です。ただ、「八十八夜の別れ霜」ということわざがあるくらいに、5月初めくらいまで、晩霜の心配のある所では、発芽後、霜に遭わないように保護をしてやります。霜は、風のほとんどない夜に降りますので、そんな天気予報のときには、ちょっとした覆いをしておきましょう。
アサガオ、ヨルガオ、サルビアなど、発芽に比較的高い温度を要するものは、20度を超す時期になってからまけばいいでしょう。
種まきはゆっくりでいいのですが、1、2度移植した後に定植する花壇は、3~4週間前に、酸度の矯正、元肥施用をして、早めに地ごしらえをし、準備しておきます。
最近、ルコウソウなどアサガオの仲間・ヒルガオ科の植物が、農作物を栽培している畑に入り込み、雑草化して、手を焼く面積が増えており、問題になる事例が多くなっています。団地住まいの人が、引っ越しなどで、栽培土の処分に困り、近くの農地に捨てて、その中に、前年の夏秋期にできた種子が混じっていて、広がってしまうという例も多いようです。栽培後のことも、種まきどきから考えておきたいものです。

花壇準備は早めに、種まきはゆっくり
早川京子
先月の立春過ぎから、徐々に気温が上がり始め、今月は本格的に春の気配をうかがわせる陽気になってきます。花壇作業も本格化する季節です。
今月下旬から来月には、植えつけ時期になる草花が多くなりますので、植えつけ前に、早めに花壇の準備をしておきましょう。消石灰や堆肥を入れ、耕しておき、土を落ち着かせます。
霜の心配のない所では、秋まきで育ててきた苗場の霜よけを取り外しましょう。寒さにも当てて、締まった丈夫な苗に仕上げてやるためです。暖かくなって、苗は急激に成長を速めてきますので、植え広げもやります。植え広げは、新根を出させるとともに、株間の風通しと日光の当たり具合を良くし、丈夫な苗作りを助けます。
すでに植わっている菊、ガーベラなど宿根草は芽が動きだします。芽が動きだす前に、株分けや芽分けをして、植えつけます。植えつけたら3~4年はそのままの場所で育てるわけですから、株間は少し広めに取るのがよいでしょう。植えつけ後は根づくまでは水をたっぷりとやり、根づいたら、土の表面が白く乾いたらやる程度にします。
植え替えをしない宿根草には肥料をやります。今年一年の力を蓄えるものです。
春まき草花の種まきは、「桜の咲くころ」が目安です。これより後の方が安全ですので、春の種まきはのんびり構えていても大丈夫です。
少し気温の低い地域でも、早く植えつけたければ、球根や種子を鉢やプランターに植えたり、まいたりして、室内に置けば、早く芽を出しますので、それを花壇に植えます。開花期も早めることができます。

















